Last UP 2019.04.03

Cite U Likeについて

 2019年4月現在 Cite U Likeはサービス終了しています。そのため以下の文章は、あくまでも記録の意味で残しているものであり、実用性皆無であることご了承ください。

 文献管理をこれから始めようという学部生向け.2009年京都大学教育学部・教育心理学課題演習でしゃべったことの補足.私が使い始めの頃とは仕様が微妙に異なっているようなので,確認の意味も込めて簡単に使い方を説明します.また,本頁での説明は,Connoteaなどにも通じるものがあります.自分の好みに合う方を選択してもらえれば良いかと思います.
コレでもか!と勧めていますが、別に回し者とかそういうんじゃありません.

Cite U Likeについて

 Cite U Likeは文献管理のためのソーシャルブックマークサービスです.Cite U Likeでは,Webブラウザで「お気に入り登録」する感覚で,検索サイトから見つけた論文を手軽に管理することができます.最低限の書誌情報(著者,年号,論文タイトル,要旨)は自動的に抽出され,自分専用のデータベースに登録されます.また,登録された論文には,多くのソーシャルブックマークと同様に,タグと呼ばれる情報を自由に付与することができます.

使う?使わない?

 これから文献管理を始めようとする人に,ワタクシ個人としては,Cite U Likeを強くお勧めします.「文献収集は個人の作業というだけでなく,他人との知識を共有する作業でもある」という意味で,文献の収集・管理はこのようなソーシャルブックマークと非常に相性が良いからです.また,タグを用いた文献管理により,集めた論文から自分の興味・関心を構造化・精緻化しやすくなるという大きな強みがあります.これは卒論で「問題」部分を書くのに役に立つでしょう.また「知識があるから論文を読む」のではなく、「論文を読むから知識がふえる」という積極的な文献収集の態度を身につけることができるはず(多分).
 一方で,文献管理は「読みたい文献を読みたい時に読みたいように見つけられる」ことが重要です.なので管理の方法は,自分の作業方法にあったやり方が一番です.Cite U Likeが肌に合わないという人は,無理に使う必要はありません.また「現時点である方法を用いて文献管理を行っていて,それが上手くいっている」という人は,今のままのやり方を進めてもらっても良いと思います.というかむしろ,今のやり方を無理に変えちゃダメです.
 あと,基本的に英語がベースになっていますので,「ネット上で英語を読むのは全然平気だよ」というある意味マゾいモチベーションがある程度高い人向けです.最低限の使い方はこちらで解説しますが,英語でのQ&AやHelpを積極的に読む態度が必要です.

登録と各種機能

 ユーザー名とパスワードを登録しましょう.登録が上手くいくと「http://www.citeulike.org/user/*****(ユーザー名)」に,自分用の文献管理のためのサイトが作成されます.右上に「My CiteULike」というメニューが出ますので,そこから各種機能を実行すると良いでしょう.

 左上の「MyCiteULike」から各種機能を選択できます.以下に主要なもののみ取り上げます.

「Post URL」
文献を自動登録します.httpで始まる文献のアドレスや文献IDを直接入力する,もしくはブックマークレットを利用する方法があります.対応している文献のアドレスはこちら.日本語だと,現在J-Stage掲載論文などに対応しているようです.文献IDは,「DOI」「PubMed ID」「ISBN」に対応しています.
「Post Manually」
上記「Post URL」で自動登録できない文献の情報を手入力するときに使用します.
「Search」「Authors」「Tags」
登録した文献を検索します.「Authors」「Tags」では,それぞれ著者や登録タグからフィルタリングできます.
「Export」「Import」
「Export」は,収集した論文のリストを,他の管理ソフトでも読み込めるようなデータ形式で吐き出します.BibTex,RIS,PDF,RTF,plain TEXTに対応しています.「Import」は,他のサイトで管理していた論文のリストを,ファイルから読み込みます.

 その他,「Profile」や「Blog」等を用いて,他のユーザーに対し自分の興味や関心をアピールすることができます.英語ユーザーが圧倒的に多いですが,パワーのある人は是非チャレンジしてみてください.また特定のテーマについて関心のある人が集まって「Group」を作ることができます.自分でグループを作るも良し,他のユーザーが作ったグループに入ってみるのも良いでしょう.もちろん英語ユーザーが圧倒てk(ry.

ブックマークレットを利用する

 文献を見つけるごとにPost URLのページを呼び出して,逐一登録を行うのは面倒くさいです.自分達の使用するWebブラウザに,ブックマークレットを作成して,文献を見つけたら即登録できるようにしておきましょう.Cite U Likeにログインした状態で,CiteULike Bookmarklets最下段の「Post to CiteULike」「Post to CiteULike (with popup)」のいずれかのリンクを右クリックしてください(どちらか一方だけで良いですが,上の方をお勧めします).
 InternetExplorerであればリンク右クリックで「お気に入りに追加」を,FireFoxであれば「このリンクをブックマーク」を選択し,ブックマークを作成します.ブラウザのブックマークに「Post to CiteULike」という項目が作成されていればOKです.
 この方法でうまくいかないときは,ここからテキストをダウンロードし,テキスト内容(「javascript:…」で始まる全文)の「*****」部分に自分のユーザー名を入れて修正した上で,ブラウザで新しいブックマークを手動で作成してください.その時に,ブックマーク先のURLを聞かれるので,修正したテキストを全文放り込んでください.

 あとは目当ての文献を探し出し,その文献の抄録(Abstract)ページを表示させた状態で,ブックマークメニューから「Post to CiteULike」を選ぶだけです.ページから自動的に書誌情報が抽出され,データベースへの登録準備がされます.

 各種設定が良ければ「Post Article」! これで自分のデータベースに論文が登録されます.

注意:ブックマークレットはJavascriptプログラムなので,ブラウザの設定でJavascriptの動作をoffにしているとこれは機能しません.

注意点

 Webベースの管理であるという点に注意してください.ネットのつながらない環境では使えませんし,ネットワークの状況によっては大変不便な状況に陥ります.また,サポートがいつ打ち切られるかもわかりません.自分のHDでもバックアップを行うことは大切です.文献管理は一つの方法に頼るのではなく,複数の方法を併用して行うことを心掛けてください.以下にその他の文献管理の方法のリストをあげておきます.

 参考までにこんなページもあります.ワタクシ平も使用したことがないものがいくつかあるので,使い勝手については何とも言えません.使ってみた人のコメントがあればヨロシク.

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